イベント

日本を代表する振付家・ダンサーの梅田宏明氏が斬新なダンス・パフォーマンスで観客の心を奪う

国際交流基金ベトナム日本文化交流センターは、梅田宏明氏によるダンス公演「光・音・映像・身体の融合」をベトナムで初めて開催いたします。著名な振付家・ダンサーである梅田氏は、ベトナム青年劇場で「while going to a condition」と「Intensional Particle」と2つの魅力的なダンス作品を披露します。ダンスへの革新的なアプローチと、身体的な動きとデジタル要素を融合させる能力で知られる梅田の作品は、示唆に富み、視覚的にも素晴らしい体験を皆様にもたらすことを期待しています。

日本の現代アートシーンを代表する人物の一人として、梅田宏明氏はその独特のスタイルと時間、空間、人体に対する深い探求で世界中の観客の心を奪ってきました。彼のキャリアにおいて、2010 年には国際的メディアアートの祭典アルスエレクトロニカ(リンツ)のデジタルミュージック・サウンドアート部門で入賞するなど、これまで複数の受賞歴があります。

■「while going to a condition」(2002)
光、音、映像、身体――あらゆるエレメントをハイブリッドに融合することで「特定のエネルギー状態にある絵」を舞台上に現前化させる梅田氏の創作哲学は、実質的な処女作である本作で早くも確立された。

■「Intensional Particle」(2015)
この作品で観客が体験するのは「不安定な安定」だ。そこに存在する激流線は一分後には消滅し、確かにある光の瀑布は次の刹那に霧消する。よってステージ上には爆発的な曲線の画布が誕生しながら、それはどこかフラジャイルな印象を与える。

梅田宏明氏のパフォーマンスは、コンテンポラリー・ダンスのファン、そして非日常的な芸術体験を求める人にとって必見です。

 

イベント情報

[日時] 2024年11月16日(土)~11月17日(日)、19:30‐21:00
[会場]   ベトナム青年劇場
(11 Ngô Thì Nhậm Str., Hai Bà Trưng Dist., Hanoi)
[入場料] 無料、ただし事前の登録が必要。
チケット予約の受付開始は11月5日(火)を予定しています。以下のリンクより受け付けます。https://bit.ly/umeda-vn-perfまた今回、梅田宏明氏によるワークショップをサイドイベントとして計画しています。詳細情報は当センターのFacebookページにてお知らせします。

 

アーティスト情報

梅田宏明 (振付家、ダンサー、ビジュアル・アーティスト)

2000 年に、カンパニー「S20」設立。以後、そのテクノロジーを駆使しながらも身体強度の高い作品が評価され、欧州、北米、南米、アジア、中東、アフリカ、オーストラリアの各都市で公演する。視覚芸術と身体芸術の境界を越えるそのダンス作品は、デジタル・アートからの強い影響と共に創作へのホリスティック(全体的)なアプローチに特徴があり、身体のみならず、光、音、映像、そしてなにより時間と空間を振付可能な一要素として捉えている。「時間と空間を振付ける」というクリエイションの可能性を追究し、現在では振付家・ダンサーとしてだけでなく、作曲家、照明デザイナー、舞台美術家、ビジュアル・アーティストとしても活動の裾野を広げている。

1977 年、東京都まれ。高校卒業後、日本大学芸術学部写真学科に入学。在学中、写真より鑑賞者に身体的な経験を与えられる方法論に興味が移り、20 歳のときにバレエ、ヒップホップ、モダンダンスなどのダンスレッスンを受け始める。約1年後、すべてのレッスンを中断し、カンパニー「S20」設立。特定のジャンルに束縛されることなく、多様なダンスメソッドと他の芸術分野を自在に統合する、独自のマルチ・ディシプリナリー(分野横断的)な表現方法を開拓しはじめる。2002 年、横浜ダンスコレクション R で発表した『while going to a condition』が高く評価され、フランスの Rencontres Choréographiques Internationales に招聘される。ディレクターのアニタ・マチュー氏に「視覚的で、知覚的な経験。独創的で将来性のある若いアーティストの誕生」と称賛される。

2007 年、パリのシャイヨー国立劇場でソロ新作『Accumulated Layout』を連日満員の観客に上演し、さらに評価を高める。以後、梅田のシグネチャー・スタイルとして認知されるようになる、デジタル・イメージ、ミニマル・サウンドスケープ、そして極めて雄弁な身体を美しく統合するソロ新作群——『Adapting for Distortion』(2008 年)、『Haptic』(2008 年)、『Holistic Strata』(2011 年)、『split flow』(2013 年)——が、旧作と共に定期的に世界の主要フェスティバルや主要劇場に招聘されるようになる。主な会場に、Festival d’ Automne(パリ)、Centre Pompidou(パリ)、Biennale de la Danse(リヨン)、Kunstenfestivaldesarts(ブリュッセル)、Festival Romaeuropa(ローマ)、Tanz im August(ベルリン)、Tanzquartier Wien(ウィーン)、New York Live Arts(ニューヨーク)、Barbican Centre(ロンドン)、Sydney Opera House(シドニー)、National Chiang Kai-shek Cultural Center, R.O.C.(台北)、あいちトリエンナーレ(名古屋)など。山口情報芸術センターと共同制作された近年の代表作のひとつ『Holistic Strata』は、ダンス作品としてよりも「キネティック・インスタレーション」として創作され、そのダンスとビジュアル・アートが見事に融合された舞台を、仏ル・モンド紙はワンマン・ショーならず「ワンマン・ランドスケープ」と称賛した。

2009 年、10 年計画となる振付プロジェクト <Superkinesis> を開始。コンテンポラリー・ダンサー (1. centrifugal、2009 年 )、ヒップホップ・ダンサー (2. repulsion、2010 年)、クラシックバレエ・ダンサー (3. isolation、2011 年)、アジア伝統舞踊ダンサー(4. temporal pattern、2013 年)など、異なる文化的背景を持つダンサーたちとの共同創作をはじめる。本プロジェクト開始直後から、梅田の鋭い身体感覚とダンサーの肉体を調和させる革新的な振付スタイルが広く注目を集め、多くが国際的な劇場からの委託作品として制作される。一例に Théâtre de Suresnes Jean Vilar (2. Repulsion)、Hebbel am Ufer (HAU) (3. Isolation)、Esplanade – Theatres on the Bay、Chiang Kai-Shek Cultural Center, R.O.C、あいちトリエンナーレ (4. temporal pattern) などがあげられる。Superkinesisとは、舞踊化される以前の運動言 (kinesis) を探求し、そこからの超越的 (Super) な空間秩序の構築を目指す概念である。また梅田はこの一連の振付作品を通して、ダンサーの身体を「自然力に影響される自然物」として捉えている。そしてダンサーの身体を極めて繊細な感覚受容器として用いることで、自然環境に潜在的にある潤沢な情報を受信し、つまりは環境への身体の調和から、独自の運動言語を構築しようと試みている。

最新の委託振付作品『Interfacial Scale』 (2013 年 ) は、コンテンポラリー・バレエ界の国際的名門ゴッテンブルグ・オペラ・ダンスカンパニーのために制作された。本作は、映画・ミニマルテクノなど幅広い分野で活躍する作曲家・半野喜弘氏に音楽を依頼し、11人のダンサーとオーケストラのための作家初の大規模作品として上演された。また 2014 年 3 月には、次期パリ・オペラ座バレエ団芸術監督に任命されたベンジャミン・ミルピエ率いるL.A Dance Project のための委託振付作品『Peripheral Stream』(2014 年)をシャトレ劇場(パリ)で発表した。

「観客に未知の身体感覚を与えたい」という作家の意図に端を発して、2010 年頃からは、錯視と身体的没入感覚にフォーカスしたインスタレーション作品を発表しはじめる。主な作品に、 あいちトリエンナーレにより委託された『Haptic Installation』 (2010 年 )、パリの Maison des arts de Créteil Exposition EXIT で初展示された『Holistic Strata Installation』 (2011 年)、オランダ、アインドホーヴェンの Van Abbemuseum により委託された『split flow Installation』(2012 年)などがある。これら身体感覚を揺さぶるビジュアル・アートの数々と、ジャンル越境的な振付作品により、2010 年には国際的メディアアートの祭典アルスエレクトロニカ(リンツ)のデジタルミュージック・サウンドアート部門で入賞する。

 

広報用写真及び参考情報

From “Intensional Particle”, © S20

From “While going to a condition”, © S20

From “Intensional Particle”, © S20

From “Intensional Particle”, © S20

 

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<クレジット >
主催: 国際交流基金ベトナム日本文化交流センター
協力: Youth Theater Vietnam

<問い合わせ先>
Ms. Thao My 024-3944-7419 (内線.113)  / 大須賀 (070-513-7550)
国際交流基金ベトナム日本文化交流センター
27 Quang Trung, Hoan Kiem, Hanoi, Vietnam
TEL 024-3944-7419

 

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